Fender American Vintage 52 Telecaster
このギターを手に入れる前は、かれこれ15年ほどギターから遠ざかっていたのだが、ふとギターが欲しくなりいろいろ探してこいつに決めたというメモリアルなやつ。
その時期、ノラジョーンズをよく聴いてたが、好んでよく聴いていた曲が「What Am I To You」だった。
イントロ開始早々からシブいギターの音が聞こえる。静かにではあるが猛獣が唸るような音が聞こえたかと思えば金属的で鋭くキレが良い音も味わえる。
ノラが弾くウーリッツァーの少し歪んだ音とギターが絡み合うサウンドが気持ちよすぎる!まったく目立つギターではないかもしれないが、その、隠れながらも「俺はここにいるぜ!」的な存在感が大好きなのだ。
この曲のそういったギターサウンドにやられて、「こんな音が出せるギターを持ちたい!」ということでウン10年ぶりにギター探しを始めたわけだ。
今でこそ、ギターサウンドを聞くだけで「あー、これはレスポールだね」とか「グレッチじゃないかな」とか、あるいはシングルピックアップ、ハムバッカーの違いなどわかるけど、この時はギターのブランクがあったので楽器知識が乏しかった。
しかし、従兄弟にギター博士がいたので相談していると「シングルピックアップじゃないかな?」とか「ストラトよりテレキャスだろう」って感じでマトを絞ってもらった覚えがある。それでおおかた予想できてたのでいろんなテレキャスを試奏したと思うんだが、なかなかこの曲のこのサウンドが出せそうなギターに巡り合わなかった。新品中古問わずにフェンジャパのテレキャス、USAの当時おニューなラインナップでモダンなタイプのテレキャス、いろいろ試したのだが、どれもなんか違うなぁって印象ばかり。音が綺麗すぎたり、まったく違う音だったり...
そんなこんなで、あれも違うこれも違うと探していると、中古で入荷されていたビンテージタイプの52テレと巡り合った。
「へぇ〜、1952年モデルかぁ」みたいな感じで試奏。そして、一音出しただけでまさしく欲しかった音が鳴った!枯れていて、それでいて太いサウンド。リアPUでジャキジャキ感を出せたと思えばフロントPUで甘いジャジーな音も出せる。こいつを手に入れてからそれ以降の5-6年はギター収集という趣味をひた走ることになるのだが、たくさんの種類のギターを買い、ワケあって売ることになったりの繰り返しの中で、どうしても手放せなくて今現在手元に残ってるギターのひとつが、この52テレなのです。いわゆる「肌が合う」感じなので一生モノとして持っていく事でしょう。いろんな改造やカスタマイズもしてるけど、いずれあとひとつするならば少しボディのコンター加工したいかなぁ。
デスペラ堂
楽器と音楽の話題をメインに、食事、お出かけ、懐かしの80's ... いろいろやったこと感じたことを忘れないためのメモ
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